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2020年度専門課程、高等課程オンライン入学式での学院長式辞

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2020年5月18日に挙行された2020年度専門課程 高等課程オンライン入学式における、学院長からの式辞をこちらでご紹介致します。

横浜デザイン学院専門課程・高等課程
合同オンライン入学式(令和2年5月18日)

新入生の皆様、横浜デザイン学院にご入学誠におめでとうございます。皆様を心から歓迎いたします。私は横浜デザイン学院の学院長をしています池田俊一といいます。どうぞ宜しくお願い致します。本日はコロナウィルス感染のために、初めての試みであるオンラインでの入学式ですが、高等課程が24名、専門課程の116名を合わせて140名の新入生を迎えることが出来、大変うれしく思います。本日午後に日本語学科のオンライン入学式が行われますが、すでに来日している12名を合わせて合計70名の留学生が入学式に参加する予定です。

皆様の入学にあたって、最初に私ども横浜デザイン学院を簡単にご紹介させていただきます。
私ども学校は1948年10月に当初は洋裁学校として設立されました。昨年で創立70周年を迎えることができました。課程としては中学校を卒業して入学する高等課程と高校を卒業してから入学する専門課程の2つの課程があります。専門課程の学科は「総合デザイン科」「マンガ科」「ファッション科」「総合日本語科」「日本語研究科」の5つの学科で構成されております。高等課程の学科は「総合デザイン科」で、コース別に「デザイン」「マンガ」「ファッション」の3つに分かれています。高等課程と専門課程で日本人学生と留学生合わせて約420名を超える学生が横浜デザイン学院で学んでおります。

私ども学校の教育理念についてお話します。横浜デザイン学院では、“一隅を照らす人になること”「一燈照隅」を教育理念としております。この一燈照隅という言葉は、9世紀に
天台宗を開いた最澄さんというお坊さんの言葉です。昭和初期に東洋哲学の権威に安岡正篤という先生がおりました。その安岡先生が最澄の唱えたとされる一燈照隅に深く感応され一燈照隅行を己の行としこれを実践しました。安岡先生は一燈照隅という言葉の意味を、頭が良かろうが普通であろうが、一つのことを何十年も続けていけば、人間というものは必ずモノになる。別に偉い人になる必要はない。それよりも、社会のどこにあっても、自分の置かれた場所で一人ひとりが一隅を照らす存在となる。一つの灯りは小さいかもしれないが、その灯りがどんどん増えていけば、やがては国全体を照らす大きな灯となる。それを万燈照国という。私はこの一燈照隅という言葉に触れ、横浜デザイン学院に入学した学生が卒業する暁には、自分の成長を肌で実感でき、就職した企業等からは、本当に採用して良かったと思われる人財を輩出すること。そのような人財を輩出することが社会から求められる学校の使命と信じ、この言葉を教育理念としました。

ここで皆様に日本を代表する一人の経営者を紹介したいと思います。その経営者とは、京都セラミックスの名誉会長である稲盛和夫というお方です。稲盛和夫氏は日本を代表する経営者の一人で、第二電電(KDDI) の立ち上げや、破綻した日本航空の再建などその経営手腕を高く評価されている経営者です。その稲盛氏が人生の方程式という考え方を唱えております。
その方程式とは「人生・仕事の結果=考え方 x 熱意 x 能力」という方程式です。

この方程式にある熱意と能力の数字は1から100までの範囲だそうです。一方の考え方
の数字だけは-100から+100までの範囲だそうです。例えば能力が90あっても熱意が
10しかない人の積は90x10=900 です。逆に能力が50の人でも90の熱意を持っていれば、その積は50x90=4500になります。このことは何事をするにも能力よりも熱意の方が重要ということを表しています。能力よりも熱意です。この積にさらに「考え方」という要素が掛かかります。稲盛和夫氏はこの「考え方」を「経営哲学」、又は「人生観」と言っておられます。仮に「世の中はしょせん矛盾だらけで不公平。だから自分は泥棒家業で生きていう」と考えたとすれば、その考えは極端にネガティブですから、この方程式の積は膨大なマイナスとなります。「嫉妬」「妬み」「憎悪」などの否定的な感情に支配されている人は
「考え方」自体がマイナスですから、この方程式の積はやはり膨大なマイナスになる、ということです。例え「能力」は平均でも、これから入学される皆様は「熱意」と「考え方」をしっかり持って、これから始まる新しい学生生活に目標をもって真剣に臨んでほしいと思います。これからは皆様が技能の習得のみならず、人としての心を大きく成長させる機会となることを祈っております。

結びにあたり、本日はご多忙の中、オンラインでご参加いただきました保護者の皆様、ご
来賓の皆様には心より感謝とお礼を申し上げます。改めまして新入生の皆様、本日はご入学、誠におめでとうございます。これからの新入生のすこやかなる成長と、保護者と来賓の皆様のますますのご健勝とご多幸を祈念致しまして、私のお祝いの式辞とさせていただきます。有難うございました。


令和2年5月18日

学校法人石川学園横浜デザイン学院
学院長   池田 俊一